私が住んでいるマンションは単身者やディンクスが多いこともあり、ほとんど近所づきあいがありませんでした。
玄関に表札を掲げていないお宅もあり、お隣の名前さえ知らないといった居住者もいるくらいです。
エレベーターホールで誰かに会えば、軽く会釈はするものの会話することはほとんどありません。
気楽と言えば気楽だし、寂しいと思えばそうかもしれませんが、都会のマンションなんてこんなものだと考えていました。
そんな殺風景な雰囲気をガラリと変えてくれたのが後藤繁樹さんです。

後藤さんは半年ほど前にご夫婦で引っ越してきた、私の二軒隣りの住人です。
今時珍しく、きちんと引っ越しの挨拶にも見えられました。
それ以来、会うたびに挨拶するようになり、時には軽い会話も交わします。
後藤さんは誰に対しても明るく挨拶される方なので、他の人たちも感化されたのか次第に声を出して挨拶するようになりました。
これまでにはなかった近所づきあいが後藤さんによって始まろうとしています。



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